複雑で高度な化学システムをマイクロチップやマイクロデバイスにマイクロ化する

会長挨拶

CHEMINAS会長挨拶

化学とマイクロ・ナノシステム学会会長
東北大学多元物質科学研究所 教授
火原 彰秀(Akihide Hibara)

2022年5月総会後の臨時理事会にて、安田隆前会長(九州工業大学大学院生命体工学研究科 教授)の後を受けて、会長に選出されました。会長という重責を担うことになり、身の引き締まる思いです。会員各位が求める学会の姿を考えながら、本会発展のために努力していきたいと考えます。

本会は2000年に発足した化学とマイクロシステム研究会をルーツとして、学会設立を経て、本年5月の中央大学(ハイブリッド)開催の第45回研究会まで、年2回の研究会開催を柱に、順調に発展してきた学会です。2018年からは、春の研究会が本会単独開催、秋の研究会が電気学会・日本機械学会・応用物理学会の各関連部門・委員会との合同開催となりました。分野融合・新学術分野確立を志向する学会として、バランスの取れた学術集会開催が出来ていると考えています。

この間、本会と関係の深い国際会議であるMicroTASでは、本会会員が学術面・運営面で中心的な役割を果たすだけでなく、若手発表賞であるCHEMIAS Awardを授与するなど、一般参加者へのプレゼンスも示してきました。2001年に国内開催の国際会議として発足したISMM(International Systems on Microchemistry and Microsysytems)国際会議は、2009年よりアジア・オセアニア地域持ち回りの国際会議として発展を続けています。あらためて、国内的にも国際的にも大きな発展を遂げた本会を先導的に牽引してきた先輩諸氏に深い敬意を表します。

2020年からの新型コロナウイルス感染症蔓延は学会にも大きな影響を与えました。われわれの活動の大きな柱である対面式研究会が開催できず、第41回研究会は中止に、第42回~44回の研究会は完全オンラインにて開催となりました。ハイブリッド開催となった第45回研究会では、高い割合の参加者が会場参加を選択されたことから、本会会員同士での対面議論の機会を会員の皆様が待ち望んでいたのだと感じました。この期間、先が見通せない状況の中、対面・ハイブリッド・オンラインなどの開催形式や、オンラインツールの選択・利用方法も含めた本当に数多くの議論が交わされました。実行委員会・理事会のメンバーは、本会伝統のオープンかつ友好的な雰囲気での議論を実現することを目指して奮闘されました。準備にあたられた方々のご尽力と、制約のある中で創意工夫した発表により研究会を成功に導いて下さった会員の皆様に深く感謝申し上げます。

本学会の貢献する研究分野は益々広く大きくなっており、本学会の重要性が増していくと期待しています。一方で、感染症の影響も含めた不安定な世情は終わっておらず、学会運営にも工夫が必要とされる期間が続くと予想されます。このような状況中で、会員の皆様の本研究分野への熱い気持ちに応えられる学会であるよう、学会の伝統を守りつつ変革を続ける運営を目指す所存です。会員の皆様からの引き続きのお力添えを何卒よろしくお願い申し上げます。

2022年7月

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