複雑で高度な化学システムをマイクロチップやマイクロデバイスにマイクロ化する

会長挨拶

CHEMINAS会長挨拶

藤井 輝夫

東京大学生産技術研究所
教授/所長
藤井 輝夫(Teruo Fujii)

本年より,新井史人前会長(名古屋大学教授)の後を受けて、会長に就任いたしました。これまで諸先輩方が作り上げてこられた本会の舵取りをする重責を担うことになり、身の引き締まる思いがしております。

本会の前身は,2000年に発足した化学とマイクロ・ナノシステム研究会であり、「化学とマイクロ・ナノシステム」という名前にもありますように、「化学」に代表されるような系を「マイクロ・ナノシステム」の中で扱うことによって生まれる新たな応用・用途をターゲットとして、これまで融合的な学術領域・技術分野の開拓を進めて参りました。最近の言葉で言えば、本会は、化学とマイクロ・ナノシステムのConvergenceを、かれこれ15年以上に渡って推進してきたといってよいと思います。

この間、本会に最も関連の深いMicroTAS(Micro Total Analysis Systems)国際会議は開催を重ね、本年(開催地:Dublin, Ireland)でちょうど20回目を迎えることとなっております。日本国内においても、本会との共催により、奈良(2002年)、東京(2006年)に続き、2012年には沖縄において開催し、多数の参加者を得て成功裏に終えることができました。一方、アジアにおいて本会が運営するISMM(International Symposium on Microchemistry and Microsystems)国際会議は、2009年の金沢での開催を契機にアジア地域における本格的な国際会議として各国で開催されることになり、2017年にはその範囲をオセアニア地域にも拡大し、オーストラリアで開催することが予定されています。

このように本会が年2回開催する研究会はもちろん、MicroTASやISMMなどの国際会議も含め、本会がカバーする学術分野における交流や情報交換は、国内外を問わずますます活発化しております。加えて、医療や創薬関連分野などにおける本格的な応用展開を見据えて産業界からも大きな期待が寄せられるとともに、本分野に関連した知識経験を有する人材へのニーズも高まってきております。こうした状況を踏まえて、本会においても、産業界からの学会活動への積極的な参加を促すような企画や、若手の育成に資するような取り組み等を引き続き進めて参ります。

Microfluidicsに関わる学問分野は、これまで新しい融合分野として注目を集めてきましたが、今後この分野を一つの学術領域として確立するためには、より一層の学術的な成果を上げることはもちろん、具体的な応用展開と新たな産業分野の開拓、それを担う人材の育成等の取り組みを総合的に進めることが極めて重要です。学会としても、会員の皆様の諸活動に資することを通して、この分野の発展に貢献できるよう努力する所存ですので、皆様からのお力添えをなにとぞよろしくお願い申し上げます。

2016年7月

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